しばらく更新を放置しておりました…反省。
卵管造影検査を受けてやっと顕微授精を受けられる体勢が整いました。
長かった2か月の待ち期間も過ぎ
職場の人にギスギスした視線を浴びせられながらも取った有給。
「もう、なんとでもなれ!」とちょっとした解放感を感じながら
夫と2人でクリニックに向かいました。
DAY1.ビデオ鑑賞とコーディネーターとの打ち合わせ
クリニックに到着後、上階に案内され(普段は1階で診察など受けています)
応接室のような部屋に連れていかれました。
ソファとテレビがあり、案内をしてくれた看護士さんから
「今からこのビデオを見てもらいます」と一言。
90年代初期のような古くさい感じの映像が流れました。
ビデオ(DVDかもしれないけど古さの感じから敢えてビデオと言います)の内容は
事前に購入した500円のテキストに書かれていた内容そのままでした。
受精から妊娠までの過程、
人工授精、体外受精、顕微授精の違い、
治療においてのリスクなど
何度も目にしてきた情報が目の前で繰り広げられました。
最期に20年くらい前の少し若返ったおじいちゃん先生が偉そうにふんぞり返って
「一緒に頑張りましょう!」と私たち治療患者にエールを送ってビデオは終了しました。
ビデオを見終えてコーディネーターさんとの話し合い。
ここでも顕微授精の過程やリスク、流れ、料金などを聞いて
最期に質疑応答をしました。
コーディネーターさんはとても物腰が柔らかく
親身になって話を聞いてくださいました。
げんなりなこと(ビデオ鑑賞)と身になったこと(コーディネーターとの話し合い)が入り混じったひと時になりました。
DAY2.事前準備
採卵手術を受けるまでに数々の薬を服用しました。
私はロング法での治療でした。
生理前からスプレキュアという点鼻薬を服用。
鼻にシュッとするだけなので比較的楽でした。
スプレキュアは主に子宮筋腫の方向けの薬らしいのですが、
子宮内膜症を持っている私にも効果はあるとのこと。
難しいことは正直分からないのですが、女性ホルモンを抑えて病巣を抑えるそうです。
そして生理3日目からhMGの注射を10日ほど受けました。
hMGはホルモンによって卵胞の発育を促し、投与することで多くの卵胞の発育を促す効果があるそうです。
これは採卵の2日前まで毎日注射しました。
注射は診察はなく、営業終了後に看護士さんにブスッとされるだけなので比較的楽でした。
しかし、その間に2回ずつ採血と診察があったため、その日は早く会社から出なければならなく、それは大変でした。
また、卵胞を多く発育させることによって起こる卵巣過剰刺激症候群(OHSS)にもなりました。
比較的症状は軽めの方でしたが、お腹は膨らんで(腫れて?)痛みを伴い、
少し腹筋を使うと痛みが生じました。
でも、赤ちゃんのため!と自分に喝を入れることで何とか乗り越えることができました。
DAY3.採卵当日
朝早くから採卵手術を受けました。
夫は自宅で精子を出して2人でクリニックに向かいます。
受付で精子が入ったケースを渡して病室に案内されます。
手術着に着替えている間に精子が使える、と連絡を受け一安心。
(精子が使えない状態の方もいるでしょうから…ただただ祈るばかりでした)
そして待ちに待った採卵手術を受けます。
夫から「頑張れよ」と一言。私を見送った後に一時帰宅しました。
私は手術室に案内され、脚パカ手術台に身体をセットして先生が来るのを待ちます。
心電図や酸素マスクを取り付けられる間ぼーっと天井を見つめる。
通っていた小学校の天井と同じだ~とどうでもいいことを思っていました。
そして点滴で麻酔を入れられ意識はシャットアウトされました。
生まれてこの方全身麻酔というものを受けたことがなかったのでただただ緊張していましたが、
スーッと意識がなくなっていくのを感じました。
眠くないのに瞼が重くて仕方ないというか。
不思議な経験でした。
DAY4.術後
「まーこさん、まーこさん!起きて!」
術後3時間ほど経過して看護士さんに無理矢理起こされました。
ぼーっとしながらあたりを見渡すと病室で寝かされていました。
いつの間にか生理パット付きのパンツも履いていていました。
(看護士さんが履かせてくれたのでしょう…)
「体調はどうかな?とりあえずこれ飲んで」
と紙パックのリンゴジュースを渡されました。
朝、食事を摂っていない身にリンゴジュースの甘さは身に沁みました。
吐き気や体調不良がないかのチェックで無理矢理起こしてリンゴジュースを飲ませるんだそうです。
「そしたらもう少し休んで15時すぎから診察ね。また迎えに来るわね」
と看護士さんは去っていきました。
のどの渇きと空腹とだるさと眠気であらゆる欲が迫ってきましたが、
睡眠欲が勝った私はまた電源が切れたようにベッドで眠りました。
DAY5.帰宅
15時過ぎ、看護士さんから呼び出され、
普段着に着替えて診察を受けました。
特に異常がないことと今後の予定を聞いて終了。
夫が迎えに来てくれて帰宅しました。
麻酔が強すぎるのか、手術から7時間以上経過しても全身のだるさは消えず、とにかく早く帰って横になりたくてたまりませんでした。
自宅に到着して泥のように眠り気が付くと夜の20時過ぎ。
手術から12時間以上が経過していました。
少し身体が軽くなったのを感じると異常なまでの空腹が襲います。
その日はきっと夜ご飯は作れないから…と事前にコンビニで買ったおにぎりやパンをがっつきました。
そして吐きました(笑)
しばらく食べていなかったのにいきなり暴飲暴食したら吐くよね、と反省。
その後も何とか眠りについて翌日は嘘みたいにすっきり!
何事もなく会社に行きました。
以上が、私の採卵までの流れでした。
バタバタしたり緊張したり不安だったり
色々な感情が頭の中を巡るのはこれまでと変わらず。
でもやっと採卵までにたどり着いた自分たちを褒めて
とりあえず頑張ったね、と労うことができました。
採卵以降が本番になりますが、
採卵までの過程も大切で頑張らなければいけません。
どうか自分とご主人をがんばったね、と
労ってあげてください。