まーこの不妊治療録

不妊治療中に思ったことあれこれ記します

不妊治療中にしたこと~オステオパシー編

不妊治療中にしたことの一つとして

 

以前書いたはり・きゅうだけではなく

 

カイロプラクティックやマッサージにも通っていました。

 

不妊治療を始める前から何件か通っていたのですが

 

その中でも“良い”と思ったカイロについて書こうと思います。

 

 

 

 

1.カイロプラクティックについて

肩もみ

カイロでは「不妊整体」といって

 

不妊治療中に特化した整体を行うところがあります。

 

施術内容は肩こりや腰痛などの人に行うものと大して変わった感じはありません。

 

それでも身体が軽くなったりポカポカしたり

 

生理中だとだるさや腹痛が楽になったりと

 

それなりの効果は感じられました。

 

でも、それでも

 

料金が高い!!!

 

以前通っていたはり・きゅうと同じ

 

もしくはそれ以上かかるものなので

 

仕事を辞めて無職になった身としては

 

中々気軽に通えませんでした。

 

それでもどこかないかな~と色々探していると

 

友人から一件の整骨院を紹介されました。

 

 

 

2.オステオパシー

神経

紹介してくれたところは普通の整骨院

 

事故のリハビリや肩こり腰痛などの方が通うところである傍ら、

 

不妊で悩んでいる女性に向けて

 

オステオパシーという施術を行っているというところでした。

 

オステオパシーとは「人間が本来持っている治癒の力を引き出すことで本来の姿(正常な状態)へ近づけていくこと」だそうです。

 

通い始めてすぐに妊娠したという口コミも多々あるとのこと。

 

その整骨院は私の実家からも近く、両親に評判を聞いてみると

 

不妊のことは分からないけど、野球部の子なども通っている

 

かなり有名な整骨院であると教えられました。

 

早速予約をとって行くことに。

 

普通の町の整骨院というこじんまりとした印象で

 

怪しい感じも何もありませんでした。

 

私自身、オステオパシーという言葉を初めて聞いたもので

 

かなり警戒して行ったのですが杞憂に終わりました。

 

 

3.いざ施術

施術

現在の治療の状態などを軽くヒアリングされた後に早速施術。

 

先生は町医者のような、感じのよさそうなおっちゃん先生でした。

 

仰向けで寝かされて「気持ちよくなったら寝ていいからね」と一言。

 

肩や腰を押されるのかとドキドキして構えていたのですが、

 

足の指や頭をそっと触られる(触れられる)感じの施術。

 

えっ?と思いつつされるがままでいると

 

何となく右ひざがぴくぴくしたり

 

お腹がポカポカあたたかくなったりと

 

効果を感じることが出来ました。

 

先生曰く、交感神経・副交感神経にアクセスすることで

 

自信が持つ自然治癒力を引き出すそうです。

 

施術は30分ほどであっという間に終了。

 

何だったんだろう…と思いながらも

 

やさしい効果を感じることができて本物だと感じました。

 

 

 

3.料金

料金

気になる料金は4000円程。

 

更にコロナによる地域クーポンが使えたので500円オフで3500円。

 

はりきゅうやカイロよりはかなり安く済ませられました。

 

じわじわ感じる効果や料金の面から

 

無職の期間中はこちらにお世話になることを決めました。

 

 

 

4.考え方

揉んだり電気を流すことだけじゃないんだなと

 

整体、カイロの奥深さを改めて知りました。

 

自分の身体と対話しながら

 

赤ちゃんがやってきたらいいなと、

 

願わずにはいられないひと時でした。

 

 

 

 

不妊治療中にしたこと~漢方編2

不妊治療中にしたことをひさしぶりに書きます。

 

以前押し売りの激しい漢方を利用していましたが

 

恐ろしくて逃げるように通うのを辞めた私。

 

それでも漢方はやはり身体づくりに欠かせないものという認識はあり、

 

新しいところを探してそこにお世話になることにしました。

 

 

1.新しい漢方薬

漢方薬局

田舎なので漢方薬局は少ないのですが、

 

前回のことを反省して慎重に探しました。

 

・口コミがいいところ(googleだけでなく他サイトでもチェック)

・実際に店の前を通ってみて雰囲気を確認

・妊活雑誌などで確認

 

上記を元に探したところ、B薬局というところを見つけて

 

早速行ってみることにしました。

 

B薬局はご夫婦で経営している薬局で、

 

不妊に関しては奥さんが担当していらっしゃいました。

 

 

 

 

2.説明と処方

説明

予約時の電話も丁寧だったし、

 

これまでクリニックで受けた検査の結果の資料を持ってくるようにと言われ

 

すごい束になっているにも関わらず

 

一枚一枚丁寧に目を通してコピーを取り、

 

説明もしっかりと行ってくれました。

 

A薬局のような一方的な押し売りは一切なく

 

私の予算に合わせて無理のない漢方を処方してくれました。

 

一体A薬局はなんだったんだ、って思う程

 

B薬局はあたたかく、やさしくて、思わず泣いてしまいそうになりました。

 

 

 

3.漢方

漢方

漢方は高い物を服用すればするほど

 

早いうちに効果は得られるとのこと。

 

それでもひと月3万も5万も

 

払える財力は私にはありません。

 

少しずつでもじわじわと改善し

 

妊娠に適した身体づくりを目指しましょうと

 

目的と理由と目標と金額を

 

懇切丁寧に説明してくださった先生に

 

私は感謝と信頼の気持ちでいっぱいになりました。

 

客に目的、理由、目標、金額を説明することは当たり前のことですが

 

それを一切しなかったA薬局のやり方が

 

漢方業界では当たり前だと思ってしまっていました。

 

そうじゃないと気づけて本当に良かった。

 

 

 

4.それから

信頼

月に1~2回定期的に薬局に通うようになりました。

 

検査結果の紙を見せて、クリニックの先生に聞きそびれたことを教えてもらったり

 

こういうことだから今回はこの薬を飲んでください、と適切に指導してくださり、

 

身体を作っている意識をしっかり持って行動している自覚を持つことが出来ました。

 

漢方は女性の身体づくりの強い味方になってくれる特効薬です。

 

でもA薬局のように合わない悪質な薬局があるのも事実です。

 

何にでも当てはまりますが、

 

事前の準備と会話は重要なんだなと

 

しみじみ思ったひと時でした。

 

 

胚移植5回目~怒りと転院

判定で着床していないことを告げられ

 

身も心もゼロになった私はぼーっと待合室に座っていました。

 

診察後に行われる看護士との話し合いを待っていました。

 

 

1.今後

選択の決断胚移植5回目~怒りと転院

「まーこさん、残念な結果になりましたね」

 

そう言う看護士の声からは同情やかわいそうという気持ちは感じられず、淡々と話しかけられました。

 

「それで今後のことなんだけどね…」

 

と一枚の紙を差し出される。

 

「これだけ着床しないとなると不育症の可能性があるから検査をお勧めしたいんだけど。もちろん検査をしないでまた採卵から行うということもできるんだけど…」

 

と、不育症かどうかを検査する検査一覧とその費用が書かれた紙を差し出されました。

 

不育症については私自身そうなのかもと思っていて、

 

移植3回目くらいの頃から何度か先生や看護士に相談しました。

 

すると、

 

「不育症は着床して少し育ったものの育たなかった時のことだから」

 

「私(看護士)からは何とも言えません…」

 

と詳しい説明や話をしてもらえることなく遮られました。

 

それを今になって言う…?

 

ふざけるな。と怒りで震えました。

 

『…します。』

 

「えっ?」

 

『転院、します』

 

この怒りを目の前の看護士にぶつけてもどうしようもないだろう。

 

仮に不育症の検査をしたところでまたあの苦痛の時間とふざけた医者のお世話になることは1ミリも考えられなかった。

 

そして今さらの不育症発言をされて信用も何もかもなくなりました。

 

 

 

2.手続き

紹介状

「…そう、ですか」

 

看護士はすこし驚いたような表情をするものの気持ちを切り替えたように、淡々と転院に向けての書類や説明をしました。

 

変にごねられるかと思ったけど思ったよりアッサリ転院を認めてくれました。

 

転院をするには転院先の病院にこれまでの治療カルテを送ったり色々手続きをしないといけないらしい。

 

紹介状もアッサリ書いてもらえて、何の気遣いをすることなくAクリニックでの治療が終了しました。

 

1時間ほど話をしてクリニックを後にした私。

 

からっぽになったお腹をさすり、悲しい気持ちもあったけど

 

妙にスッキリしていました。

 

『また、一から頑張ればいい』

 

その夜、夫に陰性の報告をしてひとしきり泣きました。

 

「新しい病院でまた頑張ろう」

 

夫はそう言って背中をさすってくれました。

 

夫自身も辛いししんどいだろうに

 

私とお腹にいたたまごを気遣ってくれて本当にありがたかったです。

 

 

 

3.カウンセリング

カウンセリング

実は判定日を迎える1日前に、転院先のBクリニックでカウンセリングを受けました。

 

市の取り組み?で、不妊治療に関して助産師や医師から相談にのってもらえるというサービスを見つけ、

 

それを利用したところ、相談にのってもらえる医師がたまたま転院希望先のBクリニックの先生だということが分かり、

 

院内の様子を見学しつつ話を聞きに行きました。

 

BクリニックはAクリニックと比べ規模も大きく、不妊治療だけではなく、様々な女性に関わる疾患を持っている人が訪れていました。

 

設備も(その当時)新しくしたばかりで、とにかく綺麗な印象。

 

先生や看護士さんもやさしくて、Aクリニックと比べたらまさに雲泥の差でした。

 

カウンセリングでは、(無料のため)私の身体に関わることはしませんでしたが、

 

そのクリニックで行っている治療方法や他院との違いなどを詳しく丁寧に教えてくれて

 

話を聞き終える頃には安心感と信頼度が爆上がりしました。

 

『ここのクリニックにお世話になろう』

 

モヤモヤが何一つなく前向きにクリニックをあとにしたのはこの時が初めて。

 

何かわからないけど、このクリニックでなら妊娠できそうな気がする。

 

そう確信した瞬間でした。

 

 

 

胚移植5回目~罹患

ゴールデンウイークは楽しもう!と夫と話し合い

 

一日一日を全力で楽しみながら過ごしました。

 

そしてゴールデンウイークも終盤に差し掛かって臨んだ

 

結婚式で事件は起こりました。

 

 

 

 

1.結婚式

結婚式

その日、県外で仕事の後輩だった子の結婚式があり

 

そこに私たち夫婦と同じく参加する別の後輩数名で車で向かいました。

 

結婚式は昼からだったのですが、

 

移動時間がかかるのとゴールデンウイークで混みあっていることが予想され

 

かなり早朝に出発しました。

 

美容室でヘアメイクを頼んでいた私は

 

出発の2~3時間程前から支度していたので

 

披露と眠さでうとうとしていました。


そうこうしているうちに予定よりかなり早く到着。

 

私たちは時間まで近辺を観光していました。

 

その日は快晴で汗をかくくらいの暑さ。

 

朝の準備で身体がきつかった私は正直車の中で寝ていたかったのですが

 

そう言うわけもいかずトボトボと観光を楽しみました。

 

(しんどかったけど楽しかったです)

 

 

 

 

 

 

2.体調の変化

しんどい

そうこうしているうちに結婚式の時間となり

 

素敵な式を堪能。

 

しかしながら疲労はピークに達して

 

帰りの車の中では後輩の目もそっちのけで爆睡してしまいました。

 

翌日は実家でBBQを楽しんでゴールデンウイークは終了。

 

また家でゆっくり過ごす日が始まりました。

 

ゴールデンウイーク明け、夫を送り出して一息ついていると

 

(身体がだるい…?)

 

身体のだるさと強い眠気が襲いました。

 

(まさか妊娠した?…そんな早く症状が出るわけないか)

 

色々のんきに考えながらとりあえず横になり睡眠をとります。

 

起きると身体のだるさは強みを帯びて熱っぽくもなってきて、ふらふらしてきました。

 

(ナニコレ?結婚式で無理しすぎたかな…)

 

どんどんだるくなっていく身体に戸惑いながら夫にライン。

 

私『身体がしんどくて熱っぽい…やばいかも』

 

夫「それコロナなんじゃない?とりあえず抗原検査受けてきなよ」

 

…コロナ?

 

まさかのコロナ。

 

その頃丁度オミクロン株が流行し出したころで

 

ショックと恐怖で震えあがりました。

 

それでも夫の言う通り確認しなければと

 

フラフラになりながらも近所のドラックストアで抗原検査を受けました。

 

 

 

 

3.陽性

コロナ陽性

〈…陽性ですね。こちらの用紙に今後の対応が記載されていますので確認して指示に従ってください〉

 

ドラッグストアで抗原検査を受けに行く頃は頭がぼーっとして席も出始めました。

(迷惑な客です)

 

薬剤師さんに陽性と言われショックで頭が真っ白になった私。

 

原因は結婚式への参加でした。

 

会場がある地は当時1日500人以上を超える陽性者が出ていましたし

 

私以外にも新郎新婦、その親族や友人数名からも陽性になった人がいたそうです。

 

夫に報告して部屋を別にし、突然の隔離生活が始まりました。

 

ちなみに夫は濃厚接触者になったものの陰性で

 

それだけはほっとしました。

 

そうなるとゴールデンウイーク明けに予定していた

 

判定日にも行けなくなるため

 

クリニックにも連絡し指示を仰ぎました。

 

クリニックからは

 

・判定日はコロナが治ってから

・それまでは延長して膣座薬と張り薬を継続する

・私以外の近親者が来院して代わりに薬を受け取りに来る

 

と連絡が来ました。

 

近所に住む義母に頼んで薬を取りに行ってもらい

 

寝込みながら妊娠継続への服薬を続けました。

 

たまごちゃん、ごめん。

 

負担をかけまくってかーちゃん失格だわ。

 

こんな身体には着床なんてしたくないよね?

 

ゴールデンウイークの行動の後悔とたまごへの懺悔と

 

色々な思いを巡らせながら

 

ベッドで長い一日を過ごしていました。

 

 

 

 

 

4.判定日

しんどい

10日後。

 

熱もすっかり下がり回復した私は

 

とぼとぼとクリニックに向かいました。

 

 

「残念ですが…」

 

 

やはりたまごちゃんは着床していなかった。

 

ごめん、たまごちゃん、ごめん…。

 

 

これで何もなくなってしまった。

 

何とも言えない虚無感がどっと襲ってきました。

 

でも、これでやっと転院できる。

 

待合室に戻ってぼーっとそんなことを考えていました。

 

 

 

 

胚移植5回目~退職後

会社を辞めてから緊張が解けたのか

 

夫を送り出した後は一日中泥のように眠りました。

 

そうこうしているうちに5回目の胚移植が迫ります。

 

 

 

 

1.分割胚

いのち

前回で胚盤胞を全て使ってしまったため

 

今回は初めての分割胚での移植となりました。

 

分割胚は3日目胚と呼ばれるもので、

 

グレードもさほど悪くないと言われました。

(具体的なグレードは教えてもらえなかった)

 

胚移植の日までの膣剤挿入。

 

周りの目を気にせず堂々とトイレに行き挿入できる日が来るなんて。

 

クリニックもよーいドン!で急いでいかなくていいし。

 

これまでの中で一番ノーストレスで移植の日を迎えることが出来ました。

 

 

 

 

2.ダメだったら

楽観視

とは言え胚盤胞より育っていない分割胚の移植。

 

着床率も胚盤胞より悪いし、ある程度覚悟と言いますか

 

最初から諦めの気持ちで臨みました。

 

そのおかげかいつも痛くて肉体的精神的に苦痛でたまらなかった移植も

 

この時は不思議と痛みを感じませんでした。

 

本当にたまご戻したの?と感じるくらい。

 

ダメだったらダメで新しいクリニックに行く覚悟も出来ていました。

 

妙にすっきりして帰路につきました。

 

 

 

 

3.ゴールデンウイーク

ゴールデンウイーク

5回目の移植を行ったのは4月の終わり。

 

ゴールデンウイークを挟んでその後に判定日というスケジュールでした。

 

ゴールデンウイークはとにかく楽しもう!と夫と話し合い、

 

近辺ですが、車でドライブをしたりおいしい物を食べに行ったり

 

夫と過ごす日を大切に過ごしました。

 

ゴールデンウイーク中に結婚式の参加があったのですが、

 

そこで事件が起こります。

 

 

 

不妊治療中の友人の気遣い

以前にも書きましたが

 

不妊治療をしていると周りに気を遣われます。

 

家族、友達、職場…

 

ありがたくも感じ、しんどくもある。

 

不妊治療中の皆さんは

 

誰にどんな気遣いをされましたか?

 

 

 

 

1.友人との再会

友人

Aクリニックに通って一年ほど経った頃

 

待合室に戻ろうとしている際に話しかけられました。

 

「○○!(私の名前)」

 

彼女は高校の時の友人で仲が良い子でした。

 

『えっ、○○?(友人の名前)。久しぶり!てか何でここに…?』

 

彼女はいつも笑顔で明るい子です。

 

ずいぶん前に結婚して確か子供も一人いたような…

 

なのになんで?

 

嬉しさよりも驚きで開いた口が開きませんでした。

 

席について話していると、

 

二人目不妊で通っていること、一人目も不妊治療で授かったこと

 

人工授精をしていることなど細かく話してくれました。

 

私も私で顕微授精を受けていること

 

何度やってもうまくいかないことなど

 

細かく話しました。

 

仲間がいる嬉しさもありつつ、

 

誰にでも起こりえる不妊治療の残酷さを感じ、悲しくなりました。

 

そして、黒い気持ちの時は

 

『あなたはまだ人工授精なんだから先がある。私はもうないの』

 

と友達に対して最低な気持ちを持ってしまうことも多々ありました。

 

結果、友人は半年後に無事に妊娠し、

 

出産前に他の友人と交えて少し会いました。

 

変わらず明るく接してくれましたが、

 

妊娠したことは別の友達経由で教えてもらい、

 

『なぜ教えてくれなかったの?』と聞くと

 

「(私)が妊娠していないのに申し訳ないから」と返されました。

 

 

 

 

 

2.気を遣わないで

怒り

『そんな、せーの!で一緒に妊娠できるわけないんだから

 

言ってほしかったよ』

 

彼女に対して不信感を持ったり、怒ったりしているわけでもない。

 

でも妊娠を報告してくれなかったのは悲しかったと

 

分かってもらいたく、できるだけ明るく努めて言いました。

 

彼女とはその後も仲良くやっています。

 

 

 

 

 

3.どうすれば

どうする

こんな時、みなさんはどう思いますか?

 

クリニックで偶然友人に会い、お互い頑張ろうと話した後

 

友人が先に妊娠。

 

「できたら教えてね」と言ったのに教えてくれなかった。

 

それは相手(自分)を気遣ってのこと。

 

顕微まで行っている私からすれば

 

”まだ”人工授精の友人の方が先に妊娠するであろうと思っていた。

 

「教えてね」って友人から言ったのだから教えてほしかった。

 

それでも言わなかったのは私を気遣ってのこと。

 

気持ちは分かるけど、悲しい。

 

友人の気遣いはありがたいかもしれないけど正直残念な気持ちになりました。

 

もしも友人がちゃんと教えてくれたら?

 

純粋におめでとうと言えたと思います。

 

正直、何で彼女にはできて私にはできないの?という気持ちにもなると思います。

 

でもそれは私の都合というか勝手な気持ちってだけで。

 

友人を責めたり憎んだりはしないと思います。

 

中には聞きたくないという人もいるでしょうから

 

難しい問題だな、としみじみ。

 

不妊治療は自身と周りとのつながりをも脅かす

 

恐ろしい治療なんだなと実感しました。

 

前向きに!明るく!と思っていても

 

中々難しい不妊治療。

 

感情をゆさぶられながらも

 

私は次のステップへ足を運ぶのでした。

 

 

 

 

胚移植4回目その後~会社を辞める

4回目の胚移植が失敗に終わり

 

心身ともに疲れ果てた私。

 

目の前にある景色が

 

歪んで見える毎日。

 

なにもかもがどうでもよくなっていました。

 

 

 

 

1.夫に報告

ハグ

胚移植に入る数か月前から

 

転職サイトやブログを読み漁っていました。

 

不妊治療に専念するために仕事を辞めた人は日本中にたくさんいることを知って

 

それだけでも心が楽になりましたし

 

仕事を辞めることに変な罪悪感を持たずに済みました。

 

 

辞めることを決意した夜に早速夫に報告。

 

連日激務で帰りも遅いのに

 

しっかり私の目を見て話を聞いてくれました。

 

辛い、限界、おかしくなりそう(既になってる)など

 

思っていることをたどたどしくもしっかり伝えました。

 

 

「分かった。仕事、辞めなよ」と夫。

 

 

どうしても妻側の負担が大きい不妊治療。

 

いくら夫側にも原因があっても

 

万能な薬や治療方法なんてほとんどありません。

 

規則正しい生活、バランスの取れた食生活、適度な運動…

 

それらを地道にやっても報われる日が来るのか…

 

 

不妊治療に関して妻以上の負担を背負うことができないと実感した夫は

 

体質改善は継続しながらも金銭面で全力でサポートすることを誓ってくれました。

 

 

「1年2年くらいならお前が働かなくてもいいようにするから安心して」

 

「ありがとう…」私は涙が止まりませんでした。

 

 

実際に夫は仕事を頑張ってくれて給料も上がり

 

生活や治療に困らないように尽力してくれました。

 

ただただ頭が上がらないし本当に感謝しかありませんでした。

 

 

 

 

 

 

2.会社に報告

ポジティブ

翌日。

 

緊張とすっきりした気持ちで早めに出勤。

 

会社には上司しかいませんでした。

 

深呼吸を一つして、上司の元に向かいました。

 

「お話があります」

 

別室に移動し、単刀直入に会社を辞めたいことを告げました。

 

不妊治療をしているが中々うまくいかないこと

・これから会社がもっと大きくなろうと皆で頑張っている中、全力で頑張れないこと

・そんな気持ちで働いていては失礼だし申し訳ないこと

 

これもたどたどしながらも伝えました。

 

上司も夫と同じように黙って話を聞いてくれました。

 

不妊治療をしていることは言いたくなかったけど、

 

会社を辞めるとなったら変に嘘をつくよりは…と思い

 

もうどうにでもなれ!という気持ちではっきり伝えることができました。

 

「そうか…」と少し考えるようなそぶりを見せる上司。

 

「何となくだけど私さんは不妊治療をしているのかな、というのは感じていました」

 

嘘つけー!と思いつつ「そうですか」と私。

 

会社に尽力できないのは残念だけど、私さんの気持ちも分かるし、と

 

最終的には1か月後に辞めることを了承してもらえました。

 

「すみません、ありがとうございます」とお礼を告げ、退室しました。

 

終業後に先輩達にも報告し。

 

驚かれたものの私の気持ちを理解してもらい、ほっとしました。

 

 

上司は嫌いだけど仕事は好きだった。

 

むかつく後輩や同僚がいたけど、私なりに楽しく仕事していた。

 

この会社に転職して1年くらいで妊娠、産休を取って、パートなり時短なりで復帰して…と考えていたけどできなかった。

 

仕事と治療の距離が段々広がっていき、不器用な私は両立なんてできなかった。

 

悲しさと悔しさで心が満たされていった。

 

でも、来月からは自由。

 

ストレスなく不妊治療に専念できる。

 

それからはもうどうでもいいと思えたからか

 

仕事に力を入れることができました。

 

性格も明るくなったようで、スタッフからそのように言われました。

 

辛いけど嬉しい。

 

変な感じ。

 

そしてあっという間に1か月が経過。

 

 

 

桜が散り、青々と葉が茂り始めたころ、

 

私は会社を辞めました。